奥四万十市町情報ブログ

事務局2022/12/16

【奥四万十インタビュー 観光×仕事 No.3】仕事は観光だけに留まらない。「人」を繋ぎ「暮らし」に寄り添う四万十町へ。

奥四万十エリアの観光に関わる人々をインタビューするブログです。

今回は、四万十町役場 にぎわい創出課 の 佐々木さんです。

 

四万十町 にぎわい創出課の観光担当となり今年で3年目の佐々木 啓人(ケイト)さん。会議でも積極的に質問をされたり、電話対応もパリッとされて、とても仕事に前向きなイメージですが、そうなるには沢山の人との出会いがあったようです。人との出会いが仕事や町への向き合い方に繋がっていきました。

 

【 No.3 四万十町役場 にぎわい創出課 佐々木さん 】

—-佐々木さんは観光担当になって何年目ですか。

 にぎわい創出課の移住定住促進係で2年勤めた後、内部異動して観光担当になって3年目を迎えてます。役場勤めで言うと7年目ですけどね。今年で25歳です。

 

—-主な仕事は具体的にどんな事をされていますか。

 指定管理制度の担当、観光施設やその他キャンプ場などの施設整備、イベント(米こめフェスタや奥四万十トレイルなど)の主催、運営。イベントが行われると補助金手続きがあるので、そういった作業の担当もしています。

 あとは、四万十町観光協会さんとの連携。補助金だけじゃなく、観光業務に関して必要な小まめなやり取りをしています。観光協会さんと観光商談会など一緒に行かさせてもらったり、連携して着地型の旅行商品の造成作業もしています。


▲四万十町内でも人気のイベント。米こめフェスタの様子。(2017年撮影)

 

—-観光担当の方は課内に何人いますか。

 正職員3名、会計年度任用職員1名の4名体制でやってます。それと、四万十町は県内一面積の広い町で、町内に役場の支所が2つあります。支所の方は観光だけでなく幅広い業務を持ちつつ、その支所の地域を担当しています。うち(にぎわい創出課)は大まかな取りまとめをしています。

 

—-観光の仕事をしていて、嬉しかった事、失敗したなと思った事はありますか。

 四万十町はネームバリューはもちろんあるんですが、観光事業者さんやお客さん、観光アドバイザーとして来てくださる外部の方々が、うちのポテンシャルをすごく評価してくださるお声を頂けると嬉しいですね。四万十町、結構自分、大好きでして(笑) どっちかというと(好きが)強い方なんですけれども、自然や人などを褒めてくださる事はすごく嬉しいと思ってます。仕事内容では、イベント事。課内のみんなで協力し合い、物事が達成した時は打ち上げするのも気持ちいいですし、達成感はありますね。

 失敗事は僕も数えきれない程あります(笑) 観光の仕事ではないんですが、以前の移住担当時の事です。物件を町が借り、改修して貸し出す事業をやってまして、自分がせっかちな方なのと、僕の伝え方が悪かったので、家主さんを怒らせてしまった事がありました。そこはすごく反省して。上司にも「ちょっとそれ急ぎすぎや」と。「早くやる分はえいけど、ちょっとは慎重になりよ」と言われたのを覚えています。

 

—-失敗した時の言葉は特に心に残りますね。他に心に残った言葉はありますか?

 高校時代の話なんですが、公務員になる為に色々と教えてくださった恩師から、「例えば、一生分のお給料を2億円もらえるとする。それは2億円分の働きをするんじゃなくて、3倍でちゃんと返しなさい」って言われたのを今でも覚えていますね。その(給料)分でこなすんじゃなくて、その分以上の成果として、還元できるような働きができたらなと今でも思ってます。はっとさせられたというか。まだ社会にも出てない時でしたけれども、それはすごく覚えていますね。

 でも公務員の仕事って難しいですよね。成果報酬ではないし。

 
▲オープンフロアのおしゃれな庁舎内。右写真はにぎわい創出課がある西庁舎。

 

—-成果が見えにくいと、やる気というか、原動力を何にしていくか難しそうですが、どこでモチベーションを持っていますか。もちろん嬉しかった話もそうだとは思いますが。

 基本、自分は何やっても楽しいので、あんまり苦と思う事が正直そんなに無いですね。お仕事以外でも、地元の事業者さんや地域の人と一緒にマルシェを企画して、まちづくり的なイベントを行っています。町の事業者さんや町内の人を知るきっかけにもなりますし、そこでかわいがってももらえますし、そんな事が原動力になってますね。役に立ちたいという思いが強いかもしれないです。

 他にプライベートも気分転換をしながら楽しんでいます。温泉へ行くのがすごく好きで、町内の松葉川温泉はよく行ってます。つい先週は梼原町の「雲の上の温泉」へ仕事終わりに友達と行きました。あとは、小学生から高校生までソフトボールをしてたんですが、最近は役場のメンバーや役場外の方達とバレーボールやバドミントンとかしてます。


▲事業者さんや地域の方々と一緒に行うまちづくりイベント、
しまんとマルシェの様子。(2021年撮影)

 

—-仕事もプライベートも前向きに取り組んでいますね。

 それが最初はそうでもなくて。。。新人時代、役場に入っても正直お仕事そんなに好きではなくて、毎日1分でも早く帰りたいって思ってたのを覚えています。それから、色んな人と出会う事で考え方が変わっていって、仕事を楽しさの方に変えれるようになってきて、楽しくなってきた感じですかね。特定のこの人に出会ったからという事ではなくて、町内の事業者さん達や役場の先輩達に出会い、自分の考えはすごく狭いんだなと思いました。ずっと外に出ていかなかった人間なので。出張へも行く機会があったので、町外の事も知れたのがよかったんでしょうかね。


▲四万十町を流れる清流・四万十川

 

—-観光をテーマに四万十町を一言で言うなら?

 四万十町のキャッチフレーズでもあるんですけども、「しあわせしまんとせいかつ」。SNSの発信などでよく使っています。移住担当の時の根強いものがあったりで。観光に来てくださる方が暮らしに繋がったりして、ここで幸せに育ってもらう。うちの魅力って一番「人」だと僕は思っているので。自然も売りだともちろん思うんですが、やっぱり最終的に魅力を感じてもらえるのは「人」なのかなって思います。

 

—-四万十町は移住者の事業者さんが多い気がします。

 外から来られる方は力がありますよね。協力隊の受入れも県内で2番目の受入れ人数です。四万十町に無かったものを作る人は町外からの人が多いかもしれません。ゲストハウスやネイル店、カレー店だとか。皆さん自分が好きなことを生業として実現していて、四万十町は人に恵まれているなと思います。

 

—-先ほどのキャッチフレーズもそうですが、佐々木さんのお話が暮らしと密着してる感がありますよね。今回は観光という切り口からお話を聞かせて頂いていますが、「暮らし」は切り離せないというか。

 観光を手法にして、地域の課題などを解決できる仕組みを考えられればと思いますね。四万十町しかり、奥四万十エリアはすごくむいているんじゃないかなって皆で話をしています。観光で落としてもらえるお金が地域の為になって、繋がっていくようにって思います。

 観光だけで成り立っている事業者さんも少ないので、少しでも観光需要を作ってあげるのが自分たちの仕事かなと。もちろん集客であったり、何か作りたいって所に補助金を出したりという仕組みも大事ですし。正直まだやっている事が足りないかなと思いますね。

 行政だけでは担えないので、事業者さんといかに一緒にやるかっていうのがすごく大事だと思います。主役は町の人たちだと思うので、それを支えるポジションでありたいなと思いますね。。。。。。ちょっと(コメントが)堅いかな(笑)

 

—-最後に、佐々木さんおススメの四万十町の観光スポットを教えてください

 はい。四国霊場37番札所「岩本寺」です。四万十町役場の近くにあり、お遍路宿の宿坊も完備されています。現在の住職さんが町おこしに積極的で、伝統的なお寺と現代アートがコラボした景観となっています。若い方が興味を持ってくれるような楽しいお寺体験プラグラムなどもありますよ。

 


▲岩本寺の門前にて、マスク無しの笑顔。これ以外にも色んなポーズをしてくれました。


▲「やはり厳かさも感じられますね」心を落ち着け、お参りする佐々木さん。

 

○四国霊場37番札所「岩本寺」
〒786-0004 高知県高岡郡四万十町茂串町3-13
TEL:0880-22-0376

・現代アートと岩本寺のコラボレーションサイト
!SHIMANTO
https://at40010.jp/

 

四万十町役場 にぎわい創出課
〒786-8501 高知県高岡郡四万十町琴平町16-17
電話:0880-22-3281(にぎわい創出課)
https://www.town.shimanto.lg.jp/index2.php

 

制作:(一社)奥四万十高知(インタビュー/笹岡・井澤、インタビュー撮影/井澤)

 

 

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売りは、人の手と熱意で守る津野町の自然と風景。何度も見たい風景、何度も来たい町を作りたい。

 

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