【奥四万十インタビュー 観光×仕事 No.1】「鰹乃國」は誠実さのバトンで築かれる。鰹にトマトに大野見米、美味しい食が日々にあり。
奥四万十エリアの観光に関わる人々をインタビューする新企画。
第1回は、中土佐町役場 まちづくり課 観光担当の 岩瀬さんです。
町民環境課などを経て、昨年の2021年4月から観光担当として着任。役場勤め20年の経験を活かして、初めての観光業務に励んでいます。会議や電話対応ではクールで落ち着いた受け答えの 岩瀬 瞳さん。誠実で真面目、その中にある中土佐愛をお話の中に感じる事ができました。
【 No.1 中土佐町役場 まちづくり課 岩瀬さん 】
—-先日は人気番組「水曜どうでしょう」の“どうでしょうキャラバン2022”が中土佐町久礼にて開催され、平日にも関わらず大盛況でしたね。
中土佐町と言えば毎年5月に開催している「かつお祭」ですが、中土佐町役場さんは職員の皆さんが一丸となって協力し合って町を盛り上げているというイメージもあります。また、観光という初業務についてどんな感じですか?
町の大きなイベントでもある「かつお祭」が全職員協力して開催しているものなので、その時にお互い(職員同士で)やり取りが必要になってきます。なので、観光事業が何をやっているのか不安は少ないですが、自分で務まるのかという不安は常にあります。
私が所属しているまちづくり課は、昨年(2021年)1月から新しくできた課なので、観光業務としては変わることはなかったと思うのですが、新しい課としてどうなっていくのか、と考える方が強かったですね。
▲2022年1月に高台移転された、中土佐町役場新庁舎
—-中土佐町まちづくり課の観光担当としての仕事内容を教えてもらえますか?
町のイベント事業や観光施設の指定管理に関する事、町の観光トイレ管理など、他にも日々の事務的な作業をしています。キャンプ場等の施設へ行って状況を確認したりなどでしょうか。
日々経験ということで、まだ新しい事を発想するまではなかなか・・・。今年の「かつお祭」はコロナ禍という事で新しい形でやりましたが、概ね好評でよかったかなと思います。メディアにも取り上げて頂き、注目度は高かったと思います。「鰹乃國」という形を昔から築き上げてくださった先輩方の力があってのことだと思います。
—-岩瀬さんは生まれも育ちも中土佐町久礼、という事ですが、町外に出られた事は?
就職で一時期町外へ出ましたが、また地元へ戻りました。戻って思ったことは「食べ物は美味しいかも」って(笑) 魚が美味しいのはもちろんですが、旬の野菜や果物を採って調理をするのは田舎ならではかなと。うちの家は必ず毎日お刺身が出る家だったんですが、町を出て一人暮らしをするとそういうのも無くなりますし。
—-岩瀬さんが観光の担当になって嬉しかった事、良かった事はありますか?また、失敗したな、という事はありますか?
私自身、コロナの中で観光担当になって、「かつお祭」の再開、復活できた事は嬉しい事でした。
あと、観光担当になって1カ月くらい経った時にラジオの収録で遍路道の添蚯蚓(そえみみず)を初めて歩いたんです。歩き遍路の古道なんですが、思ったよりもきつくない道で。観光の担当だから歩く機会に恵まれ、それによって「どんな感じですか?」という問い合わせにも応える事ができるようになりました。
失敗した事は、数えきれない程あるので、あまり言いたくないです(笑)
問い合わせに関して、その人が何を意図して言いたいのか、もうちょっと聞かないといけなかったかな、とか。こちらが伝えた事と向こうが聞きたかった事と違ってたのかもと思う事もあります。特に電話などは直接お顔を見てお話しないので。こちらが聴き取る力をつけなければいけないのかなと思う場面はあります。
—-中土佐町の中でも久礼地区、大野見地区、上ノ加江地区、矢井賀地区とそれぞれで地域の色もあると思いますが、中土佐町をひとくくりで表現するとしたら、岩瀬さんだったらどう表現されますか?
うーん、難しい・・・。海があって、山、川があって、それを一度に味わえる所。車で行っても15分くらいで行き来できる町。
—-鰹はもちろん一押しだと思うのですが、それ以外で食のおすすめはありますか?
最近、私が県外の方におすすめしているのは「トマト」です。まちだ農園さんや宇井農園さん(くれまるこ)のトマトは、季節の物で結構喜ばれます。ふるさと納税でも人気です。他にも、大野見地区はお米(大野見米)も美味しいし。大野見米を炊いた時に炊飯器を開けた時の香りが違います。ふわ~と出てくるご飯の香りが「あ~っ」って思います。本当に香りが違う。大野見は寒暖差があるので、そこが違いになるのかな。
観光の方も中土佐町へは、食事に来てくれているイメージがありますね。
—-最後に、岩瀬さんおススメの中土佐町の観光スポットを教えてください。
色々悩んだのですが、やはり黒潮本陣でしょうか。温泉もある人気の宿泊施設です。鰹の藁焼きタタキも堪能できる黒潮工房が併設されています。本館はもちろん、コテージからの風景は最高です。久礼港や太平洋が一望でき、絶景そのものですね。
▲最後に久礼湾からの太平洋をバックにパシャリ。マスクの下に隠れていた笑顔に出会えました。
※黒潮本陣は一部改修工事をしながら通常営業しております。尚、2022年12月26日(月)~2023年4月6日(木)の期間は休館となります。ご了承ください。
○黒潮本陣
高知県高岡郡中土佐町久礼8009-11
TEL:0889-52-3500
http://honjin.or.jp/
中土佐町役場 まちづくり課
〒789-1301高知県高岡郡中土佐町久礼6663-1
電話:0889-52-2365
○中土佐町役場HP
https://www.town.nakatosa.lg.jp/
制作:(一社)奥四万十高知(インタビュー/笹岡、撮影/井澤)